「面白いな」
「どこが?」
「1967年の風景がいっぱい。オープニングは首都高速。途中で代々木も出てくる。新幹線も出てくる」
「なるほど」
「この映画は本質的に男尊女卑の内容だがね。アメリカ的な男女同権と合理主義が否定される。そういう意味で、100%肯定できない面もあるのだがね。でも、出世物語としては面白い。要するに、日本的なウェットな付き合いができなくなった会社が、各社との取引が止まっていて、それを救う話というわけだ」
「合理主義が合理的ならずということだね」
「でも、結局、最終的に行き着く世界は男尊女卑」
「理想化されすぎた男尊女卑は、どこかおかしいわけだね」